ゆうちょ銀行からお金を借りる方法
みなさんにとって身近な銀行と言えばどこでしょう。
きっとこの記事を読んでいる方は、「ゆうちょ銀行」と頭に浮かんでいることでしょう。
2019年4月末時点で全国にある郵便局は23,954ヶ所あり、ゆうちょ銀行の口座をもっているという方もたくさんいらっしゃると思います。
そんなゆうちょ銀行でお金を借りることができるのなら「よそで借りるよりも安心なのに」なんて考えたことはありませんか?
今回は、貯蓄担保自動貸付を中心にゆうちょ銀行からお金を借りる方法を解説します。
ゆうちょ銀行に口座を持っている人や、ゆうちょ銀行にカードローンがあるかどうか気になる人も、ぜひ参考にしてください。
ゆうちょ銀行でお金を借りる方法
ゆうちょ銀行からお金を借りる方法は、すでに終了したものを含めて全部で4つです。
- 貯金担保自動貸付
- 財産形成貯金担保貸付(2019年3月29日で新規受付終了)
- 国債等担保自動貸付(2019年3月29日で新規受付終了)
- JP BANKカードのキャッシング
それぞれ個別に紹介します。
貯金担保自動貸付け
「貯金担保自動貸付け」はゆうちょ銀行の融資商品としては現在唯一の借入方法です。
一般的な銀行では銀行が預かったお金を「預金」と呼んでいます。
しかしゆうちょ銀行だけは、国の郵政事業時代の名残で「貯金」と呼んでいて、預金と同じ意味で使っています。
貯金担保自動貸付けはいわゆるキャッシングとは違って、ゆうちょ銀行の貯金口座の引き落としに対して、足りない残高を自動融資してくれるシステムです。
たとえば、貯金残高が40万円のゆうちょ銀行貯金口座があるとします。
引き出せるのは40万円まで、と思う人が多いですが、実際には貯金担保自動貸付によって、45万円を引き出すことができるのです。
自動貸付を利用する場合、担保が必要になりますが、ゆうちょ銀行の貯金担保自動貸付は、その名前の通り総合口座で管理する担保定額貯金、担保定期貯金を担保としています。
また、一般的な銀行でもゆうちょ銀行の貯金担保自動貸付と同じ、定期預金を担保とした貸付サービスがあるのも覚えておきましょう。
貸付の担保 | 担保定額貯金または担保定期貯金 |
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貸付金額の上限 | 貸付金額の上限 |
返済方法 | 貯金に預け入れるだけで自動的に返済される |
貸付金利 | ・担保定額貯金を担保とする場合 →返済時の約定金利(%)+0.25% ・担保定期貯金を担保とする場合 →預入時の約定金利(%)+0.5% |
ゆうちょ銀行の定期貯金は一般銀行の定期預金とほぼ同じ内容で、原則として満期まで解約はできません。
ただし、定額貯金はゆうちょ銀行の主力商品であるため、預け入れから6か月経過するといつでも払い戻しができるメリットがあります。
上記のように貸付金利も定額貯金担保のほうが低金利でお得です。
財産形成貯金担保貸付け
2019年3月29日で新規受付終了しています。以下の条件で貸付が可能でした。
貸付の担保 | 財形定額貯金、財形年金定額貯金又は財形住宅定額貯金 |
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貸付金額の上限 | 預入金額に利子を加えた金額の90%相当額 |
返済方法 | 貸付期間内に、貸付金額と貸付利子をゆうちょ銀行・郵便局の貯金窓口で返済 |
貸付金利 | 返済時の約定利率(%)+0.25% |
国債等担保自動貸付け
2019年3月29日で新規受付終了しています。以下の条件で貸付が可能でした。
貸付の担保 | ゆうちょ銀行及び郵便局の貯金窓口で購入した利付国債及び個人向け国債 |
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貸付金額の上限 | 利付国債及び個人向け国債の80%まで、かつ一人200万円まで |
返済方法 | 貸付金額と貸付利子を通常貯金へ預入することにより返済 |
貸付金利 | 貸付時における預入期間1年の定期貯金の約定利率(%)+1.70% |
ゆうちょ銀行の自動貸付利用の流れについて
ゆうちょ銀行で提供している自動貸付サービスは、現在貯金担保自動貸付のみです。
貯金担保自動貸付を利用する手順は以下の通りです。
- ゆうちょ銀行の窓口または郵便局の貯金窓口で利用申請
- 担保となる定期貯金があればその場で契約、なければ定期貯金契約をする
- ゆうちょ銀行ATMまたは貯金窓口で残高以上の貸付を受けられる
- 返済も同じくゆうちょ銀行ATMまたは貯金窓口で行う
ゆうちょ銀行の自動貸付を利用するには、定期貯金の契約が必須となります。
定期貯金契約はゆうちょ銀行窓口、または郵便局の貯金窓口でしか行っていません。
平日9~16時のみ(土日祝は休み)の営業となっているため、注意しましょう。
また、返済を行うと貸付金額と金利が引かれた残金が、通常貯金の口座に入金されます。
万が一返済が遅れると、担保である定期貯金が自動解約となってしまうため、返済は滞りなく行うようにしましょう。
JP BANK カードのキャッシング
JP BANK カードはゆうちょ銀行の融資商品ではありませんが、ゆうちょ銀行の発行するクレジットカードです。
JP BANKカードにキャッシング枠を作っておけば、いつでもキャッシングによる借入が可能になります。
借入方法 | ゆうちょ銀行ATM、提携ATM、キャッシング振込サービス ・振込キャッシングは申込後5日後の振込 ・家族会員はATMだけの利用 ・キャッシング振込サービスはインターネット、電話で申込み |
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返済方法 | リボルビングまたは一括払い |
貸付金利 | 年15.0% |
JP BANKカードのキャッシングは振込キャッシングが5日後と他社に比べて遅いので、ATMの利用をおすすめします。
しかし、キャッシング利率年15.0%は、他のクレジットカードの標準金利年18.0%と比較して低金利なのでメリットはあります。
ゆうちょ銀行にもカードローンがあった?
ゆうちょ銀行では現在カードローンを発行していません。
しかし、以前はスルガ銀行と提携して「したく」というカードローンを発行していた時期がありました。
2018年10月9日で新規受付を終了しているカードローン「したく」について解説します。
カードローン「したく」の内容
「したく」はスルガ銀行との提携カードローンで、スルガ銀行ゆうちょ専用支店で取り扱っていました。
取扱内容は以下の通りです。
申込対象者 | 申込時の年齢が満20歳以上70歳以下で、安定した収入がある方 |
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利用方法 | 専用のローンカードを発行、全国の提携ATM・CDでご利用可能 |
資金用途 | 自由(事業性資金は除く) |
利用限度額 | 10万円~500万円(初回300万円まで) |
契約期間 | 1年ごとの自動更新 |
利率 | 年7.0~14.9%(左記範囲内でスルガ銀行が決定) |
カードローン「したく」が終了した背景
カードローン「したく」はゆうちょ銀行が直接発行していたわけではなく、契約はスルガ銀行となる提携カードローンでした。
しかし、スルガ銀行は2018年10月5日付で一部住宅ローンの新規取扱を6ヶ月間停止するという行政処分を受けています。
これは直接カードローンには影響がない処分でした。
しかし行政処分を受けた金融機関と提携してカードローンを取り扱うわけにも行かず、やむなくカードローンの取扱を中止したという経緯があります。
つまりゆうちょ銀行の都合ではなく提携先のスルガ銀行の不祥事が原因です。
パーソナルローンの窓口受付も終了
ゆうちょ銀行ではスルガ銀行のパーソナルローンの受付代理業務も行っていました。
それも2019年6月28日で終了となりました。
これについてもやはりスルガ銀行の行政処分の影響があります。
安心して借りたいなら銀行カードローン
ゆうちょ銀行でお金を借りる方法は、現在のところ貯金担保自動貸付けかJP BANKカードのキャッシングのみとなっています。
これは一般的な無担保ローンやカードローンを利用したい人にとっては、使い勝手が悪いサービスです。
ゆうちょ銀行で借りたいと考えているあなたは、安心してお金を借りられるビッグネームを求めていませんか?
そうした人にはゆうちょ銀行ではなくても、ゆうちょ銀行に匹敵するメガバンクのカードローンをおすすめします。
特におすすめするのは三菱UFJ銀行カードローン「バンクイック」です。
三菱UFJ銀行カードローン「バンクイック」
三菱UFJ銀行のカードローンバンクイックには、以下のメリットがあります。
- 三菱UFJ銀行の口座がなくても開設できる
- 提携ATMの手数料が無料なので、借入と返済に手数料がかからない
- 金利も銀行ならではの低金利
- 50万円以下の借入には原則収入証明不要
- 最短翌日の融資にも対応していて、土日でもテレビ窓口を利用して申込可能
銀行カードローン利用には、その銀行の口座開設が必須のところが多いですが、バンクイックは三菱UFJ銀行の口座がなくても利用可能。
さらに、借入や返済時提携ATMを利用しても手数料無料の返済のしやすさも魅力です。
年1.8%~と銀行ならではの低金利、かつ50万円以下の借入は収入証明不要と申込のしやすさも兼ね備えています。
即日融資はどこの銀行カードローンでもできませんが、バンクイックなら銀行カードローンのなかでも最短翌日融資とスピーディさも見逃せません。
土日も申込み可能なのも嬉しいですね。
申込条件 | 年齢が満20歳以上65歳未満の国内に居住する個人で、保証会社(アコム㈱)の保証を受けられる。 原則安定した収入がある。 |
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金利 | 年1.8%~14.6% |
利用限度額 | 500万円 |
また、ゆうちょ銀行でお金を借りたい、カードローンが利用できるならしたい人は、ゆうちょ銀行に口座を持っていて、かつお金を借りるのに活用したいと考えている人が多いでしょう。
次に、ゆうちょ銀行を利用して借入ができる消費者金融のおすすめ商品を紹介します。
ゆうちょ口座を利用して借入れるなら消費者金融
一般的に銀行カードローンではゆうちょ口座を使った振込キャッシングや返済ができない事が多いです。
一方で大手消費者金融会社のカードローンはゆうちょ口座を使った振込キャッシングや返済に対応しています。
その中でもおすすめの消費者金融はプロミスです。
プロミスならWEB完結でゆうちょ口座を指定した借入が可能となります。
また、プロミスには銀行カードローンや他の消費者金融にはない以下のメリットもあります。
- 即日融資が可能
- 30日間無利息サービス
- 最短10秒で振り込まれる「瞬フリ」
- ポイントサービス
- おとクラブの優待サービス
ゆうちょ口座が利用できる以外の、プロミスのメリットを簡単に解説します。
即日融資や無利息サービスは銀行カードローンでは提供していないサービスです。
また、三井住友銀行とジャパンネット銀行口座限定で、最短10秒で振込キャッシングができる「瞬フリ」も他社にもないサービスのひとつです。
ポイントサービスも他社にはないサービスで、収入証明書の提出や取引確認メールの受信などでポイントが貯まり、提携ATM手数料無料や無利息期間サービスにポイント利用できますよ。
また、カードローンとしては珍しく、優待サービスがついているのもメリットのひとつですね。

ゆうちょATMが利用できるカードローン
ゆうちょの口座は利用できなくても、ゆうちょATMが利用できるカードローンは銀行・消費者金融含め複数存在します。
とはいえ、その数は7つと限られているので、近くのゆうちょATMを利用して借入・返済ができるカードローンを探している方は、以下の表を参考にしてください。
金融会社名 | 借入 | 返済 | 手数料 | 条件 |
---|---|---|---|---|
プロミス | ○ | ○ | 1万円以下:110円 1万円以上:220円 |
Web明細の登録が必要 |
SMBCモビット | ○ | ○ | 無料 | — |
みずほ銀行カードローン | ○ | ○ | 無料 | ローン専用カードのみ |
三井住友銀行 カードローン | ○ | ○ | 無料 | ローン専用カードのみ |
りそなプレミアムカードローン | ○ | ✕ | 平日8時45分~18時:110円 土曜日9時~14時:110円 それ以外:220円 |
— |
auじぶん銀行カードローン | ○ | ○ | 無料 | — |
オリックス銀行カードローン | ○ | ○ | 無料 | — |
まとめ
ゆうちょ銀行からお金を借りる方法は、かなり限られていると言わざるを得ません。
現在のところ、貯金担保自動貸付けかクレジットカード(JP BANKカード)のキャッシングが借入手段となります。
「ゆうちょ銀行でお金が借りれるなら安心なのに…」と思っていた方は、三菱UFJ銀行カードローンなど別の銀行が提供しているカードローンの利用を検討してみてはいかがでしょうか。
その他にも、ゆうちょ口座を使って最短即日で借入できるプロミスなどのカードローンもあります。
用途と優先順位を考えて、借入先を選ぶようにしてください。