住宅ローンってどう組むの?メリット・デメリットと一緒に解説

更新日:2019/05/28
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人生最大のテーマといえば、結婚や子育てに加えて、やはり「家」の購入ではないでしょうか。

購入価格の地域差はありますが、土地・建物含めて買うとなるとその額は数千万円単位になり、現金で一括購入するには相当厳しいものがあるかと思います。
そこで強い味方となってくれるのが住宅ローンです。

住宅ローンを組むことができれば、夢のマイホームを手に入れることができます。
しかし、高額なローンを組むのには抵抗がある、気が引けるという人も多いはず。

今回の記事では、住宅ローンが現金一括と比べてどう優れているのか、いったいどんな種類の住宅ローンがあって、どう選べばいいのか等を紹介していきます。

そもそも住宅ローンって?年収よりも多い金額を借りられるの?

指をさしてポイントを教える先生住宅ローンは、住宅を購入するために借り入れるローン(融資サービス)のことです。
ローンの中には、カードローンのように使いみちが特に決まっていなくて自由なものと、教育ローンやマイカーローンのように使いみちが固定されている目的別ローンがあります。

住宅ローンは使途が決まっている目的別ローンの代表的なものといえます。
住宅は生活の基盤となる最も重要なものの1つですが、住宅(土地や建物)を現金で購入できるケースはまれで、住宅ローンを利用することで、より早い段階で住宅を購入することができます。

また、カードローンの金利は10%を超えるものがほとんどですが、住宅ローンの場合には(2019年5月時点の金利水準でいえば)1%程度の金利で借りることができます。

※審査や審査基準については、最後の項目でご説明します。

住宅ローンは年収よりも高額だけど大丈夫?

ところで、住宅ローンについて関心のある方の中には「年収以上のお金を借りられるのか」という疑問を持たれている場合もあるでしょう。

例えばカードローンには総量規制というルールがあります。

総量規制とは、貸金業法に規定されている制度で収入の3分の1以上は借りることができないというものです。

しかし、住宅ローンに総量規制は適用されませんので安心してください。

住宅ローンなら収入金額よりも大きな金額である住宅をローンで購入することができるのです。

住宅ローンか現金一括か|それぞれのメリット

メリットのイメージ

マイホームは住宅ローンを利用する場合と、現金一括で購入する場合があります。

それぞれのメリットについて見てみましょう。

住宅ローンを利用するメリット

住宅ローンを利用すると主に4つのメリットが得られます。

高額な現金が必要ない
資産運用がしやすい
団信に入れる
住宅ローン控除が受けられる
高額な現金が必要ない

住宅ローンを利用すると、住宅購入に必要な高額の現金がなくても住宅が手に入ります

人気の物件や立地など、すぐに売れてしまいそうな家や条件にぴったりの家が見つかったときにも、すぐに欲しい家を購入できるのもメリットのひとつです。

資産運用がしやすい

住宅や物件を購入する時は、マイホーム目的ではなくマンション経営などの資産運用目的の場合もあります。

資産運用目的の物件を購入する時にも、住宅ローンを利用すれば元手が少ない状態から資産運用が始められるメリットが得られるでしょう。

団信に入れる

民間の住宅ローンを利用する場合、「団体信用生命保険(団信)」の加入が必須です。

住宅ローン返済中に、加入者にもしものことがあった場合、団信からの生命保険金で住宅ローン残額が支払われます。

住宅ローンを利用すると、例えもしもの場合でも残された家族は住宅ローンの心配もなく、家も手放さずに済み続けられるという安心面でのメリットも得られるのです。

住宅ローン控除が受けられる

住宅ローンを利用すると、住民税や所得税などの軽減措置が受けられる「住宅ローン控除」の制度が利用できます。

住宅ローンを利用することで、節税効果が得られるメリットもあります。

現金一括で購入するメリット

住宅ローンを組まずに現金一括で家を購入する際のメリットは以下の3つです。

総支払額が少ない
抵当権がない
契約や引き渡しが早い
総支払額が少ない

現金一括で住宅を購入すると、住宅ローンにかかる金利が不要になります。

さらに、保証会社や団信加入も含めた諸手続きへの手数料も不要です。

トータルで支払う金額が、住宅ローンを利用する場合よりも少なくなるのが最大のメリットと言えるでしょう。

抵当権がない

住宅ローンを利用して住宅を購入した場合、住宅には「抵当権」が発生します。

抵当権とは、万が一住宅ローンの返済ができない状態になった場合に、銀行が土地や建物を担保にできる権利です。

住宅ローンの返済とともに抵当権は抹消されますが、抵当権が残ったまま、つまり住宅ローンが完済していない住宅は売却できません。

現金一括で購入した場合は、抵当権が発生しないため住宅はすでに自分の財産になります。

住宅の売却時にも制限が出ず、ライフルタイルに合わせて住み替えや買い替えがスムーズにできるのもメリットです。

契約や引き渡しが早い

住宅ローンを利用する時は、付随する契約や審査に必要な手続きもあり、時間もかかります。

現金一括で住宅を購入した場合は、そもそも住宅ローンに関する手続きや審査に必要な時間が不要になるため、契約や引き渡しが早くなるのもメリットと言えるでしょう。

住宅ローンの金利

メリット・デメリット住宅ローンには変動金利と固定金利があります。

それぞれの仕組みと金利の種類を選ぶメリット・デメリットを見てみましょう。

変動金利とは

変動金利とは半年ごとに金利が見直され、その金利の変動をもとにして5年ごとにローンの返済額が見直されるタイプの住宅ローンです。

金利の上昇にともなって返済額も増える場合でも、変動率は従来の返済額の1.25倍までという上限がついています。

固定金利

固定金利とは、金利が固定されるタイプの住宅ローンです。

固定金利型住宅ローンの中でも、さらに以下の3つに分かれます。

・全期間固定
・段階金利
・固定金利選択
全期間固定とは

全期間固定は、住宅ローン借り入れ中の全期間で適応金利が変わりません。

段階金利とは

段階金利とはある一定の年数が経過すると金利が上昇するなど、段階的な金利変動があるのが特徴です。

例えば、住宅ローン利用開始から10年目まで固定金利、11年目から金利がアップし20年目までその金利で固定、というように返済していきます。

固定金利選択とは

固定金利選択とは、一定の固定金利の期間を経た後、あらためて固定金利型か変動金利型かを選べる住宅ローンです。

金利選びのメリット・デメリット

金利のタイプごとでそれぞれのメリット・デメリットを見てみましょう。

変動金利のメリット・デメリット
変動金利のメリット 変動金利のデメリット
・固定金利よりも金利が低いためローン返済の総額はおさえられる
・住宅ローン借り入れ後に市場金利が下がれば返済額が減る
・返済額が一定ではないため、やりくりが難しい
・金利が上昇すると返済額が上がるリスクがある

変動金利のメリットは以下の通りです。

・固定金利よりも金利が低いためローン返済の総額はおさえられる
・住宅ローン借り入れ後に市場金利が下がれば返済額が減る

これに対して、変動金利のデメリットは以下の通りです。

・返済額が一定ではないため、やりくりが難しい
・金利が上昇すると返済額が上がるリスクがある

変動金利は、金利が低いときに借り入れると総返済額が減らせるのがメリットです。

一方で、金利が上昇して返済額が増えてしまうリスクも同時に覚えておきましょう。

全期間固定のメリット・デメリット
全期間固定のメリット 全期間固定のデメリット
・返済額が一定のため、返済計画が立てやすい
・低金利の時に借入をすれば、将来金利が上がってもリスクヘッジができる
・金利が下落すると将来的に金利負担が大きくなる可能性がある

全期間固定のメリットは以下の通りです。

・返済額が一定のため、返済計画が立てやすい
・低金利の時に借入をすれば、将来金利が上がってもリスクヘッジができる

一方で全期間固定のデメリットは以下の通りです。

・金利が下落すると将来的に金利負担が大きくなる可能性がある

全期間固定型は、返済額が返済期間を通して一定のため、毎月の返済計画が立てやすいメリットがあります。

デメリットとして金利が下落すると金利負担が大きくなるリスクがありますが、低金利時に借入をすることで将来へのリスクヘッジができるのも特徴です。

段階金利のメリット・デメリット
段階金利のメリット 段階金利のデメリット
・金利変動は一度だけなので比較的返済計画が立てやすい
・借入時、または変動時低金利だと返済額が減る
・金利が下落すると将来的に金利負担が大きくなる可能性がある

段階金利のメリットは以下の通りです。

・金利変動は一度だけなので比較的返済計画が立てやすい
・借入時、または変動時低金利だと返済額が減る

段階金利のデメリットは以下の通りです。

・金利が下落すると将来的に金利負担が大きくなる可能性がある

段階金利型は、金利が変動しますが一度のみのため、比較的安定的な返済が望めるメリットがあります。

ほかは借入時や変動時に低金利の場合は返済負担が減るメリットがある一方、金利が下落すると金利負担が多くなる固定型ならではのデメリットがあります。

固定金利選択のメリット・デメリット
固定金利選択のメリット 固定金利選択のデメリット
固定金利期間が過ぎた後、自分で固定金利か変動金利かを選べる 金利変動によって返済が有利になるか不利になるかが分からない

固定金利選択型は、固定金利期間が過ぎた後、自分で固定金利か変動金利かを選べるため、住宅ローン返済の選択肢の自由度が高いメリットがあります。

一方で、固定金利か変動金利かを選択した後は、その後の金利変動によって返済が有利になるか不利になるかが分かりません。

その後の運の要素もあるのはメリットでもあり、デメリットでもあると言えるでしょう。

フラット35とは

納得する係長住宅ローンの中でも、利用者が多く著名なのが「フラット35」です。

家の購入をしたことがない方でも、「フラット35」という名前を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。

フラット35について見てみましょう。

フラット35の仕組み

フラット35は、民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供する最長35年、全期間固定金利型の住宅ローンです。

フラット35のメリット

フラット35のメリットは以下の通りです。

借入時から完済時まで固定金利のため安心感がある
保証人不要で利用できる
繰り上げ返済時の手数料不要
団信に入れる
ほかのオプションや特約との組み合わせ可能なため、リフォームや住宅設備増設のさいにも利用できる

フラット35は、固定金利型の住宅ローンのため返済計画が立てやすいメリットがあります。

また、保証人不要で利用できるため自営業者など収入が安定していない人でも審査に通りやすいです。

ほかにも、繰り上げ返済に手数料がかからない、万が一の時も安心の団信に入れるメリットもあります。

また、フラット35以外にもリフォームや子育て支援を取り扱ったオプションや商品があり、組み合わせたりライフスタイルに合わせて別のオプションを利用したりといったこともできます。

フラット35のデメリット

フラット35のデメリットは以下の通りです。

低金利の恩恵が受けられない
団信加入料がかかる
自己資金が用意できないとさらに金利が高くなる

フラット35は変動金利型よりも返済総額が高くなることに加えて、市場金利が下がった場合にも低金利の恩恵が受けられません。

また、銀行の住宅ローンは団信の加入料は銀行の場合利子に団信加入料が含まれていますが、フラット35の場合団信加入料を別途支払う必要があります。

さらに、住宅ローンの自己資金が1割未満の場合0.4~0.5程度金利が高くなってしまうのもデメリットです。

フラット35の金利の特徴

フラット35の金利は、2019年5月現在以下の通りです。

返済期間15年~20年の場合 金利の範囲年1.230%~年1.910%、最頻金利年1.230%
返済期間21年~35年の場合 金利の範囲年1.290%~年1.970%、最頻金利年1.290%

ペアローンとは

OKサインのパート主婦イメージペアローンとは、同一物件に対して複数の債務者がそれぞれでローン契約を行い、お互いに連帯保証人になる借入方法です。

住宅ローンにおけるペアローンは、主に夫婦で組まれるケースが多くなっています。

夫婦でペアローンを組む場合、夫と妻それぞれでローン契約を組むことになります。

ペアローンの仕組みを確認しておきましょう。

団信への加入はそれぞれで

団信への加入は、夫と妻それぞれで加入することになります。

よって、ローン返済中に夫が亡くなった場合は夫の分のローン返済は団信の生命保険から補填されますが、妻の分のローンはそのまま残って返済を続けることになります。

逆の場合も同じです。

住宅を資産とした場合の取り分

住宅を資産とした場合の取り分は、実際に住宅を取得するさいに「どれだけの金額を支払ったか」を所有権の持ち分登記に合わせることになります。

例えば住宅取得にかかった総額が4,000万円、夫と妻それぞれで2,000万円ずつ支払ったのなら資産は50%ずつ。

夫が3,000万円、妻が1,000万円支払ったなら、夫が75%、妻が25%の持ち分になります。

ペアローンのメリット・デメリット

ペアローンのメリット ペアローンのデメリット
・単独名義よりも借入可能金額が大きくなる
・夫と妻のローンそれぞれで住宅ローン控除が受けられる
・単独名義よりも返済金額が多くなる
・一方の収入がなくなった場合返済負担が大きくなる

ペアローンのメリットは以下の通りです。

単独名義よりも借入可能金額が大きくなる
夫と妻のローンそれぞれで住宅ローン控除が受けられる

一方でペアローンのデメリットは以下の通りです。

単独名義よりも返済金額が多くなる
一方の収入がなくなった場合返済負担が大きくなる

ペアローンは夫と妻別々でローン契約を結ぶため、単独名義や収入合算よりも住宅ローンで借入できる金額が大きくなります

また、夫と妻それぞれで住宅ローン控除も受けられるので、節税効果も得られるのもメリットです。

一方で、ペアローンにすると同一物件でローンを組んだ場合、単独名義よりも返済総額が多くなってしまうこと、また夫または妻が仕事を辞めたなどで収入がなくなった場合返済負担が大きくなる、さらに住宅ローン控除が受けられなくなるといったデメリットがあります。

住宅ローンの審査は厳しい?重視するポイントとは

ポイントのイメージ続いてに住宅ローンの審査のポイントを見ていきましょう。

住宅ローンの審査で重要になるのは「契約者本人の収入・信用・健康状況」「購入する住宅の価値」の2点です。

フラット35の場合には住宅の価値のほうが重視されますが、銀行系の住宅ローンの場合には両方とも重視されます。

また、上述の通り住宅ローンの審査には2段階あり、銀行の行う事前審査と保証会社の行う本審査があり、これらの審査に両方とも通過するには1か月程度の時間がかかります。

まず契約者自身に関して重要なポイントを列挙します。

住宅ローン審査のポイント(契約者:債務者本人)

年齢(借入時、完済時両方)
年収及び毎年の返済金額との関係(返済負担率)
雇用形態:雇用主(一般的に公務員・正社員>契約社員>個人事業主の順番)
勤続年数、転職履歴、営業実績(個人事業主の場合、3年以上の実績が必要)
現時点での金融資産の多寡(預貯金等)
健康状態(「団信」への加入の可否)
他社からの借り入れ状況(信用情報機関に照会)
過去の信用情報(金融事故の有無)

驚くキラキラ女子のイメージ審査をする側としては、住宅ローンという長期間にわたる返済を遅滞なく確実に行うことのできる人を求めています。
したがって、頭金を借り入れ時点で住宅価格の1~2割程度用意できている場合には、審査のうえで「この人は余裕資金があったら計画的に貯蓄できる人だ」とプラスに評価されます。
また、反対に過去に携帯料金の未払いがあったり、レンタルDVDの延滞などが積み重なっていた場合など、1つ1つは些細でも細かなマイナスの履歴がある場合には審査においてマイナスに評価されます。

次に、住宅に関する審査のポイントをご説明します。

住宅ローン審査のポイント(住宅)

評価額(工事担当業者、立地・面積、中古住宅の場合は築年数など)
権利状態(名義人やほかに抵当権などが設定されているかどうかなど)
用途(投資用不動産の場合は、利用不可)

特にフラット35の場合には、住宅の評価が重要になりますから契約者本人には問題がなくても、住宅の担保評価が低いと審査に通らないこともありますので要注意です。

審査の結果は受けてみないとわからない

審査の厳しさですが、こればかりは「○○銀行が甘い(厳しい)」などと部外者にはわかりません。
銀行の内部者でさえ、他行の細かい審査基準まではわかりませんから、申込者としては万全の準備をして申し込む以外にはできることはないといえます。

ただし、低金利での長期間の銀行融資となるため、消費者金融のカードローンと比較した場合、かなり厳しく、また長い審査となるのは確実でしょう。

賢い住宅ローン選びとは

住宅ローンには色々な種類があり、利用するならできるだけ返済負担が少ない、無理のない借入をしたいと思っている人が多いでしょう。

次に、賢い住宅ローン選びの方法を解説します。

不動産会社の提携先でいいの?

住宅ローンは、不動産会社の提携先をすすめられることがありますが、不動産会社は保険のプロではありません。

すすめてきた担当者が保険に精通しているとは限らないため、不動産会社がすすめてきた住宅ローンも含めて、複数を比較検討することが大切です。

すすめられた住宅ローンをそのまま契約するのではなく、複数の住宅ローンを自分で探してみて、トータルでどの住宅ローンが適切かを判断しましょう。

ひとことポイントのイメージ

各住宅ローンの金利を比較してみても「0.01」などコンマ数パーセントの数値のため「どれを選んでも差がない」と考えてしまいがちです。

けれども、住宅に購入は高額な買い物のため、このコンマ数パーセントの金利差によって大きな損失が生まれることになるのです。

よって、わずかな金利差を埋めるために頭金の準備やローンの返済期間も含めて、住宅ローンは計画的に利用するのが重要です。

 

まとめ

マイホームを購入するというのは本当に大きな人生の節目です。

そして、高額な買い物となることは間違いありません。

住宅ローンは、夢のマイホーム購入をサポートしてくれる金融商材。

ただし、綿密な返済計画を立ててからでなければ、せっかく購入したマイホームが、負の資産になってしまう可能性もあります。

そうならないために、現金購入も含めて、住宅ローンを比較し、検討するようにしてください。

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