信販系カードローンのメリットと3つの注意点!「審査が甘い」はウソ
信販会社の発行するカードローンは、広く信販系カードローンと呼ばれています。
信販系カードローンは銀行カードローンや消費者金融カードローンと比べて広告量が少ないため、一般的な知名度はあまり高くありません。
「カードローンでお金を借りたいけど、あまり聞いたことのない商品を利用するのは不安だな・・・」
そう思ってついつい信販系を避け、メガバンクや大手消費者金融のカードローンばかりチェックしてはいませんか?
でも実は、信販系カードローンのなかにはメガバンクカードローンよりも低金利でお得な商品がたくさんあるんです。
今回はみなさんの選択肢の幅を広げるお手伝いをするために、信販系カードローンの特徴とメリットなどについて解説していこうと思います。
一覧でみる信販系カードローンの特徴
信販系カードローンといっても、すべての信販会社がカードローンを発行しているわけではありません。
まずは信販系カードローンの特徴を探るために、代表的な商品をチェックしてみましょう。
三井住友カードゴールドローン | |
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金利:年3.5%~9.8% 限度額:700万円 |
三井住友VISAカードでお馴染の三井住友カード株式会社が発行するカードローン。銀行も黙る破格の低金利が売り。 | |
セディナカードローン | |
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上限金利年:年18.0% 限度額:200万円 |
2009年に金融3社が合併して誕生した株式会社セディナが発行するカードローン。信販会社としては珍しく7日間の無利息期間がある。 | |
CREST | |
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金利:年4.5%~18.0% 限度額:500万円 |
「オリコ」の通称で知られる株式会社オリエントコーポレーションが発行するカードローン。審査時間が最短25分とかなり短い点がポイント。 | |
クレディセゾンマネーカード | |
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金利:年8.0%~17.7% 限度額:100万円 |
「永久不滅ポイントのセゾンカード」で有名な株式会社クレディセゾンが発行するカードローン。ゴールドーカードの審査に通れば最低年6.47%で融資を受けることも可能。 | |
三菱UFJニコスローンカード | |
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金利:年6.0%~17.6% 限度額:500万円 |
三菱UFJフィナンシャル・グループのニコスが発行するカードローン。 |
さて、一覧からわかる通り、信販系カードローンの金利は基本的には消費者金融並みに高い設定となっています。
消費者金融の一般的な金利は年18.0%~20.0%なので、株式会社セディナのセディナカードローンやオリコのCRESTの金利設定は消費者金融と同じといえますね。
それに対し、三井住友カードゴールドローンでは金利が年3.5%~9.8%と大手銀行カードローンと比べても圧倒的に低く、クレディセゾンのマネーゴールドカードでも限度額200万円コースのとき年8.47%、限度額300万円コースのとき年6.47%と破格の低金利になっています。
商品 | 金利(実質年率) |
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みずほ銀行カードローン | 2.0%~14.0% |
三井住友銀行カードローン | 4.0%~14.5% |
三井住友カードゴールドローン | 3.5%~9.8% |
マネーゴールドカード | 8.47%か6.47%の2コース |
このことから、「消費者金融>信販会社>銀行>一部の信販会社」の順に金利設定は低くなるといえるでしょう。
一般に低金利なカードローンといえば銀行カードローンが紹介されるケースが多いですが、実際には三井住友カードゴールドローンやマネーゴールドカードのように銀行カードローンよりもかなり低金利で融資してくれる商品が信販会社にはあるので、低金利でお金を借りたい人はぜひチェックしておくべきです。
このサービスを利用すれば、上限金利が最大で年8.6%まで引き下げられる可能性も。
大変おトクなサービスです。
信販系カードローンを利用する4つのメリット
信販会社を利用するメリットは、先に述べた「一部にかなり低金利な商品がある」ということはもちろんですが、それだけではありません。
信販会社には主に次の4つのメリットがあります。
- 一部の信販系カードローンは銀行カードローンより低金利
- 信販系カードローンは口座開設不要で借りられる
- 信販系カードローンは提携ATMが充実
- クレカの利用実績があれば信販系カードローン審査に有利になる
(1)銀行より低金利で借りられる
上の章で詳しくご説明した通り、信販系カードローンのなかには「三井住友カードゴールドローン」や「マネーゴルドカード」のように銀行カードローンより低金利で融資をしているものもあります。
信販系商品のなかでもこういったとりわけ金利の低い商品を活用すれば、銀行や消費者金融からキャッシングするよりもおトクに借入でき、利息総額を抑えることができます。
(2)信販系カードローンは口座開設なしで使えるカードローン
銀行カードローンには当行口座なしでは利用できない商品が多くあります。
例えば次の銀行カードローンなどは、申し込み時、または契約時に当行の普通預金口座を開設しなければお金を借りられないか、あるいはサービスをフルに利用することができません。
口座開設をするには店頭窓口への来店や印鑑届けの返送手続きなどが必要なので、平日お仕事をなさっている方には不便ですし、何より新しくキャッシュカードを持たなくてはならないため管理が面倒です。
一方で、信販系カードローンでは申し込み、契約に際し特定の金融機関で口座開設する必要がないため、カードローンを使うにあたってキャッシュカードを作る必要がありません。
口座開設の手間がない信販会社なら、気軽に申し込みができます。
(3)提携ATM数が充実している
大手の信販会社や消費者金融のカードローンでは、借入返済に使える提携ATM数が充実しています。
というのも、信販会社や消費者金融では銀行のように独自のATMネットワークが充実していないため、サービス向上を図るには提携ATMを増やすしかないからです。
信販系カードローンのなかでも三井住友カードゴールドローンやオリコのCRESTなどは特に提携ATMが充実しており、借入返済にはコンビニATMや都市銀行ATMだけでなく、地方銀行ATMまでもが利用できます。
(4)クレカ利用者は審査が有利に進められる
信販系カードローンの審査において重要なのは、あなたの信用情報、通称クレジットカードヒストリー(以下、クレヒス)です。
クレヒスのなかでも特に重要になるのは、「審査を受ける会社であなたが過去に蓄積した」。あなたが審査を受ける信販会社で過去に良質なクレヒスを積んでいれば、そのクレヒスはあなたの信用力を証明する有効な材料となるでしょう。
現在クレジットカードを利用している方で、かつカードローン審査を少しでも有利に進めたいという方は、ご利用の信販会社カードローンを借入先に選ばれることをおすすめします。
信販系を利用するときの3つの注意点
低金利、口座不要、ATMが充実、などのメリットがある信販系カードローンですが、利用に際してはいくつか注意点があります。
- 信販系は総量規制の対象
- 基本的に即日融資は難しい
- ATM利用手数料は自己負担のケースが多い
(1)信販系は総量規制の対象
銀行法が適用される銀行カードローンとは違い、信販系カードローンには貸金業法が適用されます。
銀行法と貸金業法の違いでわたし達消費者がもっとも注意しなければならないのが、「総量規制」です。
総量規制の内容は、貸金業法が適用されるカードローンでは本人年収の1/3を超える融資を受けてはならない、というもの。
この決まりにより、わたし達が信販系カードローンから借りられる限度額は自己年収の1/3以下に制限されてしまうのです。
信販系カードローンは融資額が500万円以上に設定されている商品が多いですが、信販会社から500万円以上の融資を受けるには少なくとも1500万円の本人年収が必要です。
もしご自身の年収に関係なく高額融資を受けたいとお考えなのであれば、信販系カードローンではなく、総量規制対象外の銀行カードローンを活用しましょう。
代表的な商品としては、オリコが発行するCREST for Biz(クレストフォービズ)が有名です。
このような事業性資金にも使えるビジネス専用カードローンは、信販系の商品でも例外として総量規制対象外となります。
(2)信販系では即日融資は難しい
信販系カードローンでは、申し込み~契約・カード発行までに郵送手続きが必要になるので、基本的に初回融資までに1週間程度かかるケースが多いです。
そのため、「申し込んだその日のうちに借入れたい」「明日までにお金を用意したい」といった融資をお急ぎの方には信販系カードローンはおすすめできません。
一方で、無人契約機が完備されていたりWEB完結で契約ができる消費者金融カードローンなら急な出費にも対応可能。
特に、大手のプロミスであれば平日、土日祝日問わず夜22時まで営業している無人契約機で即カード発行できるためお急ぎの方には大変便利です。
数ある金融機関の中でも、消費者金融はとりわけ審査対応がスピーディーなことで有名。
「今日中に借りたい!」「夜間でもすぐ借りたい!」という方はぜひ消費者金融カードローンをご利用ください。
大手消費者金融の審査時間 | |
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プロミス | 最短30分 |
アコム | 最短30分 |
SMBCモビット | 最短30分 |
アイフル | 最短30分 |
※申込の曜日、時間帯によっては翌日以降の取扱となる場合があります。
(3)おおくの信販系ではATM利用手数料は自己負担
信販系カードローンのネックなところは、借入返済に利用できる提携ATMの利用手数料が利用者持ちとなってしまう点です。
消費者金融カードローンや銀行カードローンでは自社ATMや提携ATMが手数料無料で使える商品も多いのに対し、ほとんどの信販系カードローンには提携ATMの手数料無料サービスがないのがデメリットです。
手数料無料でATMを使える便利なカードローンとしておすすめなのは、オリックス・クレジット株式会社が発行するオリックスVIPローンカードです。
オリックスVIPローンカードは消費者金融カードローンですが、ほかの消費者金融カードローンにはない会員優待サービスが充実しており、しばしば信販系カードローンと間違われるほど高級感のある商品です。
オリックスVIPローンカードなら提携ATMのうち三井住友銀行ATMとゆうちょ銀行ATMが24時間手数料無料で利用できて、さらに一度に借入れる額が5万円以上の場合にはすべての提携ATMが手数料無料で利用可能。
審査時間は最短60分と短く、平日14時30分までに契約を済ませれば銀行振込で即日融資を受けることもできるためお急ぎの方にもおすすめです。
「信販会社の審査は甘い」はウソ
「信販系カードローンの審査は銀行カードローンよりも甘い」という噂をよくネットで見かけますが、結論から言って信販系カードローンの審査は銀行と同じく甘くありません。
というより、銀行カードローンの審査は信販会社や消費者金融が代行しているため、銀行だから審査が厳しいとか、貸金業者だから審査が甘いということはない、というほうが正しいでしょう。
カードローンの審査の厳しさは、金融機関ではなく、商品の金利や審査を受けるタイミングなどに作用されるものです。
「消費者金融の審査に落ちて、銀行の審査に受かった」というケースもカードローン審査では珍しくないので、「どこどこの審査は甘い」という情報にはあまり一喜一憂せずに、商品の利便性や金利の低さなどで借入先を選ぶようにしましょう。
ただし、三井住友カードゴールドローンやクレディセゾンマネーゴールドカードのように低金利なカードローンは、「ゴールド」という名前が付いているだけあって高所得者を主な対象としてる商品です。
このような商品では、通常のカードローンよりも比較的審査が厳格になると考えておきましょう。
クレジットカードのキャッシング枠との違い
信販会社が発行するクレジットカードの中には、一部キャッシング機能が付いているカードがあります。
キャッシング付きのクレカを使えば、カードローンを発行せずとも現金を借りることができます。
ところが、融資額が500万円以上の商品が多いカードローンと比べて、クレカのキャッシング枠は100万~200万円程度が融資限度額となることが一般的なので、クレカでお金を借りる方法は小額融資向きといえます。
両者の融資額に違いがある理由は、カードローンがキャッシング専用の商品であるのに対し、クレカはショッピング利用をメインとした商品だからです。
また、カードローンに比べてクレカのキャッシング枠は金利が高めであることも特徴的です。
クレジットカード キャッシング枠の金利 | |
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ライフカード | 18.0% |
セゾンカード | 18.0% |
三井住友VISAカード | 15.0% |
三井住友VISAカードのキャッシング金利は年15.0%と決して高すぎませんが、同じ三井住友カードが提供するゴールドローンが年3.5%~9.8%で融資してくれることを思えば、やはりクレジットカードのほうが金利は高めといえます。
これらのことから、クレカのキャッシング枠は「カードローンを作るほどでもないけど、少しだけお金を借りたい」という人向けの商品であるのに対して、カードローンは本格的にお金を借りたい方や長期的にお金を借りたい方に最適の商品だといえます。
まとめ
信販系カードローンは消費者金融並みに金利の高い商品から、銀行カードローンよりも金利の低い商品まで、さまざまな種類があります。
契約手続きの家庭で郵送取引が発生する商品がおおいぶん申し込み~初回融資までにかかる時間は長めですが、クレジットカードの利用実績しだいで審査を有利に進められるため、日頃クレジットカードを活用なさっている方には特におすすめの商品です。
ただし、契約手続きに郵送取引が必須となるケースがおおいため、即日融資向きのカードローンとはいえません。
融資をお急ぎの方は、信販系カードローンと性質の似たオリックスVIPローンカードや、最短30分審査のプロミスカードローンがおすすめ。
信販会社からはクレジットカードのキャッシング機能を使ってもお金を借りることができるため、必要に応じて使い分けるようにしましょう。